”自分をコントロールする”とはどういうことか?三つのステップで考える
こんなことありませんか?
African Lion Safari Elephant Ride / RichardBH
- 一度不機嫌になってしまうと、なかなか楽しい気分になれない。
- 面白かったらなんでもいい。
- 目標はたてるけど、結局は行動できない。
- なぜ自分があんなことをしたのかわからない。
- 目の前にあると、つい食べてしまう。
この記事のテーマは、ずばり。「自分をコントロールする」です。
自分をコントロールする、という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?
欲求に打ち勝つ?気分に引きずられない?決めたことをやる?
おそらく、大きくわけて気持ちや考えなど”心”のコントロールと、体調や行動を含めた”身体”のコントロールの二つがイメージされると思います。
と、同時に、誰もが何度も取り組んだことのある、非常にありふれた、身近な問題でもあると思います。
結論から言いましょう。
「自分をコントロールする」というのは、突き詰めれば人生をどうとでもすることができる究極のスキルであり目的です。
考えてみてください。
いつでも健康でいられるとしたら?
どんなに長い間継続が必要なことでも、まったく苦もなく続けられるとしたら?
なにより
どんな悲惨な状況でも、喜びに満ちた気分になれるとしたら?
そうです。もうなんの悩みもなく、幸せに生きていくことができるでしょう。
もちろん、そう簡単にはいきません。それなりの努力も必要です。
しかしながら、驚くほど多くの人が、「自分をコントロールする」ということがどのようなことなのか、ということにさえ気付けていないのです。
せいぜい、ダイエットをうまくできるかどうか、とか、仕事で努力できるかどうか、とか、怒らないで人の話が聴けるかどうか、といったレベルのものとして認識されてしまっているのです。
こうしたレベルで自分をコントロールすることも重要ですし、それだけでも非常に難しいことは百も承知です。人間は理性だけではコントロールできないからです。
心理学では、理性は象使いとして例えられることさえあります。象が本気になれば、象使いが何をしたってどうにもなりません。
ですが、目指すのならば、より自分にとって意味のあるものを目指しましょう。そして、それは目指せば少しづつ手に入るものなのです。
自分をコントロールするには
さて、自分をコントロールするためには、どのようにすればよいでしょうか。
単純に心と身体のコントロールというだけでなく、もう少し細分化してみましょう。
心の状態は、今ある状態と、外部からの刺激によって決まってきます。つまり、刺激と解釈です。もちろん、心の状態は身体の状態に密接に関わってはいますが、その点はいったん保留して考えます。
したがって、心をコントロールする、という点では、おそらく次のようなものがあります。
刺激(情報)をコントロールすること
このためには、自分への刺激がどこからやってきているのかを理解する必要があります。具体的には、環境という概念を理解することが必要でしょう。
解釈をコントロールすること
このためには、自分のもつ視点というものが、いったいどのような性質を持ったものなのか、ということを理解する必要があるでしょう。端的に言えば、人間の思考の性質とでも言えると思います。
また、身体をコントロールする、という点では、おそらく次のように細分化できます。
身体の状態をコントロールすること
これは、いわゆる健康維持を含め、笑顔を作って気持ちを変える、などのことです。そして、
行動をコントロールすること
これは、身体のコントロールというより、心と身体の統合的なコントロールです。人は、身体を動かすと心も連動して変化しますし、たとえ物理的にダメージを受けていなくても、気分が沈めば身体機能も低下します。つまり、行動のコントロールというのは、実践的な身体の癖のようなものを身につけることで、心をコントロールすることでもあり、気持ちや考えの癖をつけることで、実際の行動をコントロールすることでもあります。(排他的に分類するならば、行動のコントロールという考え方は不要です)
そして、これらのことをより広い視点で捉えると、心のコントロールにおいても、身体のコントロールにおいても、自分自身を知り内部からコントロールすることと、環境から受ける物理的、精神的(情報的)影響というものを(外部から)コントロールすること、というのが必要であると考えられます。
まとめ
まとめると、次のようなステップがあります。
第一に、自分を知ること。
これはつまり、自分の価値観や性格、考え方などを知ることであり、また、自分というものがどのような存在なのか、を知るということでもあります。
まずは、自分自身について「知らない」という事実を受け入れること。
そして、自らの目的を明確化し、現状を把握し、問題を整理し、優先順位をつけていきます。
ここで、科学的な知識や、さまざまな人の力を借りることで、一人では届かないレベルにまでたどり着くことができるでしょう。
ここでは、そのお手伝いを中心にやっていきます。
補足:鏡を見ずに、出かけていませんか?
朝起きて、出かける前。鏡へ向かいますよね。
このときあなたは、自分の見た目がどうなっているのか正確には「知らない」ということを「知って」います。
ですが、多くの人が自分の心がどうなっているのか「知らない」ということを「知らない」のです。
あるいは「知らない」ということを、心の底から受け入れていないのです。
鏡を見なければ、身なりは整いませんよね。心も同じです。まずはそれを受け入れ、知ることから始めなくてはなりません。
そうです。自分の望みを実現するために、自分の人生をコントロールするためにまず最も重要なことは、「自分のことがよくわかってない、という事実を受け入れること」です。
この前提がないと、望みや目的を見直す、ひいては自分の矛盾や問題点を受け入れるなんてできませんからね。だいたいの人は、ここで挫折します。
特に、自分一人でなんでもできてきてしまった人ほど、自分の限界を認めようとしない傾向にあります。
そして、そこで自分の望みや課題をなんとなく扱って足踏みし、突然コントロールを失ってしまう人はたくさんいます。
受け入れるのに抵抗を感じる人は、単に目を背けるのではなく、一度冷静に考えてみてください。
第二に、自分を取り巻く環境(世界)を知ること。
人間は、環境の一部です。あなたも例外ではありません。
環境とは、周囲の人間であり、あらゆる生き物であり、あらゆるモノであり、時間や空間に至るまで自分を含んでいるより大きな存在のことです。
あなたは、自分を含めた環境がどのような存在なのか、ということを理解することで、自分をよりよくコントロールできます。
第三に、環境(世界)の中で相乗効果を起こすこと。
これはつまり、環境の一部として自分を捉え、環境を含めた形でともに改善していく、ということです。
周囲の人やものを使って、自らをコントロールするしくみを作っていく。人間の意志の力や環境からの影響の大きさを考えれば、こういう考え方が不可欠なのです。
具体的には、あなたは環境にどのような影響を受けているのか、そして、あなたが環境とどのように関わっているのか、ということを理解し、適切な行動を習慣として身につけ、洗練していくことになります。
自分という人間は、大なり小なり周囲に影響を与え、また逆に影響を与えられています。双方が同じ目的をもって影響しあうことができれば、お互いにとってメリットがあります。自分だけではコントロールしきれなかった自分自身をコントロールできたり、より自分にとってポジティブな刺激を増やしたりすることができるのです。
この相互作用のあり方を理解し、自分が自分の望むように変わっていけるよう、実際に相互作用を起こしていくこと。効率のよい相互作用のあり方を身体で理解すること。これが最も難しく、かつ最も重要なことです。
環境にはせいぜい”少し影響を与えられる”程度ですから、難しいのは当たり前ですね。
環境を完全にコントロールすることにこだわってはいけません。
相互作用のプロセスを楽しみながら、環境の一部として環境を形作っていってください。
補足:自分を知り、周囲と協力して、初めて自分をコントロールできる。望みを実現できる。
さて、自分について知らないことを受け入れた上で、大雑把に分けると、次のふたつが必要です。
まず、「自分の状態や性質を理解し、望みや目的をしっかりと把握すること」
ここでは、現状の問題を整理したり、現状に至った原因を分析したり、自らのアイデンティティや価値観などの側面から自分を捉え直し、矛盾を受け入れながら一つづつ整理し、自分の望みや目的に優先順位をつけたりします。
必要に応じて、心理学や認知科学、行動経済学といった人間についての知識などを用いることが望ましいといえます。
そして、「環境を巻き込みながら自分をコントロールすること」です。
ここでは、自分が周囲の人やものとどのように相互作用しているのかを踏まえて、目的に対する気持ちを失わず、問題の解決に必要な情報やコミュニケーションがちゃんと手に入り、なによりそのプロセスが楽しめるようなしくみを作り出していきます。
これがないと、結局のところコントロールを失い、効率よく目的を達成することができなくなってしまうことがほとんどです。ようは、なぁなぁになっていくわけです。
自分の髪を自分で切るのは、とても難しい。
あなたの心にも、あなたに見えない側面、扱いにくい部分がある。
気持ちや考えを整理するとき人に頼るのは、勇気ある賢い選択だ。
とはいえ、これは言うほど簡単なことではありませんし、とても残念なことに、自分一人ではなかなか上手くいきません。
「客観的に自分を捉えるのには限界がある」し、「人間の性質を理解した上でないと堂々巡りになり、ただただ疲れてしまう」からです。
なにより、人と話すことで、自分の中で驚くほど考えがまとまったり、気持ちの整理がついたりするという事実も忘れてはいけません。
別の記事で深く追求していますが、より質を高めるなら、人と話すことが必要です。
もちろん、周囲の人に手伝ってもらえるならそれもよいでしょう。
しかしながら、ある程度身近な人ほど自分の不完全な部分を見せるのは嫌なものですし、相手の目線からただただアドバイスをされることもあります。
人の話を聞く態度を知っていて、かつ人間の心について理解のある人、というのは、そう簡単にはいないものです。
もし必要なら、ぜひ私に連絡をくださいね。
喜んでお手伝いさせていただきます。
自分をコントロールするための3つのステップ
- 自分を知る
- 環境を知る
- 環境と相乗効果を起こす
さて、そういうわけで、このブログでは、いま挙げた三点に関する情報をどんどんとお伝えしていきます!
ではでは。